急激な環境変化の中、世界中のスタンレーグループは
共通のビジョンを持ち、
グループ全体の
総合力を最大限に発揮しています。
スタンレー電気では2000年4月、21世紀におけるスタンレーグループの基本理念として、『スタンレーグループビジョン』を制定いたしました。 『スタンレーグループビジョン』は、急激な変化の時代の中でも社会に対しての使命を果たしていくために、基本的な価値観、社会における存在意義、永続的な使命を共有することにより、グループとしての総合力を最大限に引き出していこうと制定したものです。
光は人間に多くの恵みをもたらす無限の可能性を持っています。
その光に勝負を挑み、そして勝つことなどは不可能でしょう。まさに恐れを知らぬ言葉なのですが、私たちの未来を切り拓いていこうとする時、最も大事なことは、実現不可能なほど高い目標でも全員で果敢に挑もうとする志、気概です。
徹底したこだわりと言っても良いでしょう。「論理的にそれは不可能だよ」という前に、まずは挑戦してみる。その姿勢なしには、これからの激変する社会で生き残っていくことはできません。
この「光に勝つ」の気概を、新世紀を勝ち抜くためのスタンレーグループ全員の精神としています。
人は光なしには生きられません。人類はその歴史の中で、光をさまざまな形で生活に活かしてきました。しかし、光のもつ無限の可能性の中で、私たちの生活や社会において利用できているのは、ほんの一部分にしか過ぎません。
私たちは、光のもつ無限の可能性を追求し、技術、製品という価値を創り、提供することにより社会に貢献します。これが、スタンレーグループの社会における存在意義です。
スタンレーは、メーカーであり、”ものづくり”の会社です。
私たちは、徹底的に”ものづくり”を究めることにより、生産をはじめビジネス・プロセス全体の価値を高めます。まず、ビジネス・プロセスの各機能すべてが、生産に対して十分な価値を提供するしくみをつくりあげることが必要です。
光の価値と、ものづくりのしくみの価値との相乗効果により、競争力のある大きな価値を生みだすのです。
スタンレーには、これまで社是として「四大切」という誇るべき創業の精神がありました。ここでは、この「四大切」の精神をしっかりと継承し、さらにスタンレーと人との新しい関係のあり方を明確にしています。
スタンレーは多くの人、企業に支えられています。例えば、社員、株主、顧客、そして取引先等のビジネス・パートナーです。この私たちを支えてくれる人々が、スタンレーの理念に共感し、協力してくれることなしに、スタンレーグループの企業活動は継続できませんし、社会における私たちの役割を果たすこともできません。
これまでの四大切でいう得意先、仕入先、従業員、株主という言葉については、次のように定義しています。
「得意先」は、直接的顧客およびエンドユーザーも含む顧客ととらえます。
「仕入先」は共に成長する「ビジネス・パートナー」です。
「従業員」は現在および将来の企業目的を共有する仲間、パートナーです。
「株主」は現在および将来の株主です。
この理念内容には、社員の皆さんの幸福の実現という意味も込められています。
皆さんが、このスタンレーという場の中で、生きがい、働きがいを感じ、自己実現していくことは、企業も目的の大きなひとつですし、それによって企業としての力も大きなものとなります。
光が持っているさまざまな特性を究め、さらにスタンレーが所有している総合的な力(周辺知)を加えることで、”光の5つの価値”を生み出し、社会に提供していきます。
光を創ること、すなわち光源の開発は、スタンレーの価値の源泉です。光の特性を究め、将来性のある新しい光源を創造し続けることによって、この源泉から絶え間なく新たな価値を生み出していきます。
人間の「目で見る」という行為は、最も基本的な光による感知・認識といえます。一見単純に見えるこの行為にも、未だ解明されていない多くの課題が含まれています。人間の目には見えない光の機能までも捉えた、光のメカニズムを解き明かし、さらに高度な感知・認識の機能を提供していきます。
情報は、それが伝わり、蓄積・加工されることでさらに大きな価値となります。光は、そうして情報の入力から利用に至るさまざまな過程で大きな役割を果たすことができます。光を自在にコントロールして、こうした情報やコミュニケーション分野における光の価値を生みだしていきます。
光はエネルギーとしての大きな価値をもっています。また、地球環境を守るクリーンなエネルギーとしてもますます注目されています。太陽電池による発電や加工用レーザー、光エネルギー変換素子など、すでに実用化され市場を形成している分野もおおくあります。こうした光のエネルギー分野においても、新たな価値を提供していきます。
光は、さまざまな物理的な機能のほかに、人間の心理や感性に対して働きかける大きな効果をもっています。たとえば室内空間における心をいやす照明の効果などは、そのわかりやすい例といえるでしょうか。スタンレーは、光の心理的効果を応用し、空間をはじめとする感性の「場」の演出というテーマにも取り組みます。
スタンレーの全員が体現したい気風がこの挑戦的気概です。まさに「光に勝つ」精神です。個人のそれぞれが高い理想を掲げ実現する。自己の可能性を引き上げる目標の達成に、失敗を恐れず果敢に挑むとともに、組織全体がその挑戦的姿勢を尊ぶ企業風土を実現していくことです。
昨日と同じことをくりかえしていては、個人にも組織にも進歩はありません。新しい者、新しい価値を生み出そうとする創造的な姿勢こそが、私たちの成長のエネルギーです。既成概念や過去にとらわれることなく、豊かな感性、独創性に基づいて自由に発想する。そして、物事の本質を見通す判断力を持つことにより、発想を新しい価値へと転換していきます。
「挑戦」と「発想」によって創りだした価値をさらに大きな力とするためには、豊かな知恵をもつ人たちを率直に意見を交わし、新しい価値を磨きあうことが重要です。私たちが、相互に知恵を共有し活用する時、それは共に創造する喜びを得るとともに、さらに大きな価値の誕生となります。
人は一人では生きていくことができません。人間は、地球という生命体の中で、大勢の人たちと共に生きています。私たちは、そのことを十分に理解し、自然や人に対する優しさや思いやりの心を大切にし、人間としての豊かな個性や感性を育みます。
スタンレーは、世界を舞台に事業を展開する企業グループです。事業活動を展開する国や地域の多様な文化や生活ルールを理解することなしには、真のグローバリゼーションを実現することはできません。私たちは、世界のさまざまな文化をまず尊重し、さらにそれを深く理解するように努めます。